10月15日 副作用報告『心筋炎』〜比較の仕方がおかしい?〜

2022年3月27日

こんにちは、たま子です。

本日、第70回厚生科学審議会副反応検討部会が実施されました。前回から2週間と、間をおかないで実施したと思っていましたら、今回は主に『心筋炎』の事象についての検討だったようです。

最近北欧で、モデルナのコロワクが『30歳未満の男性に心筋炎などを発症するリスクが他のワクと比べてわずかに高い』という理由で、使用中止したという報道がありましたね。

そういった報道をふまえ、今回改めて評議されたのかもしれませんが、日本はどういう結果を出したのでしょうか。まぁ…予想通りでしたが。。。

心筋炎 253名(ファイザー:160名/モデルナ:93名)

厚労省資料:000843700.pdf (mhlw.go.jp)

厚労省のデータによりますと、副作用による心筋炎は、10月3日までのデータより

心筋炎 253名 です。

  • ファイザー:160名(前回:129名)
  • モデルナ:93名(前回:51名)
  • アストラゼネカ:0名(前回:0名)

前回 180名 でしたので 73名 増えました。(前回は10月1日発表分。〜9月12日までの報告分) 

ファイザー

年齢別では、前回同様20代男性で20 名と一番多い

資料 p7

モデルナ

こちらも前回と同様、20代男性47名と一番多いだけでなく、 全体の半分です。

資料 p8

●アストラゼネカ・・・無し

コロナ感染による心筋炎とワクチン副作用による心筋炎の確率

そして、前回から載せている『コロナ感染による心筋炎』のデータを引き合いに、厚労省は『国内外の報告によると、若年者においても、ワクチン接種後に心筋炎を発症する確率は、COVID-19感染症後に心筋炎を発症する確率と比較して低い』と評価しております。

その確率をあらわしたグラフです👇

資料 p11

確かにこれを見ると、副作用による心筋炎は微々たるもので、コロナ感染による心筋炎の方の確率が高すぎる!これは大変だ!コロナ感染した方が怖い!

と、このグラフを見ると思ってしまいますよね。つまり、心筋炎は『副作用よりも、コロナに感染した方がより多く発症する』という事を言いたいようです。

上記のグラフは、それぞれの『100万人における率』を下記のように出されていたものからです。

【副作用による心筋炎】

  • 10代・・・100万人あたり 3.7人(ファイザー)
  • 10代・・・100万人あたり 28.8人(モデルナ)
  • 20代・・・100万人あたり 9.6人(ファイザー)
  • 20代・・・100万人あたり 25.7人(モデルナ)

【コロナ感染による心筋炎】

  • 15歳〜40歳未満・・・100万人あたり 834人

この数値だけを見ると、コロナ感染による心筋炎の方が、副作用の30倍〜225倍もあるの!?!?!? と思ってしまいますが…。ん・・・?10代20代と、15〜40歳未満…?比較が異なりますね。しかも、副作用だけ、10代・20代・ファイザー・モデルナと4タイプに小分け?ワク同士での比較では必要かもしれませんが、副作用とコロナ感染との比較時に、ワクの方だけ小分けして比較する必要はないと思うのですが。おかしいですね。

コロナ感染による心筋炎

では、コロナ感染による心筋炎のデータをみてみます。

資料 p30

前述しましたが、心筋炎の比較の年齢枠が、片や10代と20代のデータ、片や15〜40歳未満って…統一して下さいよ〜、と思ってしまいますが。まぁこれには理由があるんでしょう。その理由とは、コロナ感染による心筋炎の絶対数が少なすぎて、10・20代の個別データを出せないんだと思います。だってね… 取りあえず年齢だけ同じ条件で出してみますね。コロナ感染による心筋炎の条件に合わせて『15歳〜40歳未満 男性』でみてみます。

ワクチン副作用による心筋炎(10〜30代男性):103人(ファイザー:35人/モデルナ:68人)

コロナ感染による心筋炎(15歳〜40歳未満男性):4人

コロナ感染による心筋炎は、4人です。15〜40歳未満で。この4人の内訳は?10代は何人?20代は?

しかも余談ですが、コロナ感染による心筋炎は、若い方より40〜65歳未満が8人、65歳以上が11人と、高齢の方の人数の方が多いですけれど…。これより、コロナ感染による心筋炎は、若い方に多発する訳では無いという事がわかりますよね。そして、今回評議しているのは、副作用による心筋炎が若い男性に多い事ですよね。その時点で、単純に比較していいものなのか分かりかねますが…。つまり、心筋炎になる原因が全く異なると思うからです。素人考えですが。


確かに、ワク接種は既に約8700万人(1回接種)。そしてコロナ感染による心筋炎の母数が、入院した人『38,432人』と大きな差がありますので、確率として算出したら、コロナ感染による心筋炎の方が確率が高いかもしれません。

しかし、そもそもコロナ感染による心筋炎は、感染者全員が母数ではなく『コロナ感染により入院した人』が母数です。つまり、入院するくらいですから、既にそれなりに状態が悪い方ですよね。しかも入院した人に絞られている時点て、母数が少なくされていますよね。そうすれば、必然的に確率は高くなるでしょうね。もしどうしてもコロナ感染による心筋炎のデータを出すのならば、入院した人ではなく、コロナ感染した人全員を母数にしなければいけないのではないでしょうか??

その点、副作用は基本『健康な人』が多い母数です。大きな違いではないでしょうか…。

コロナ感染による心筋炎の方が入院された中で『4人』なのと、健康な人が副作用によって心筋炎になった方が『103人。もう確率云々の問題では無いと思いますけれども。

これは完全に数字のトリックといいますか、ミスリードではありませんかね?

何の背景も見せずに、あのグラフだけ、確率の人数だけを見せられたら、副作用は微々たるもので、コロナ感染による心筋炎の方が大変だ、と思ってしまいますよね。この比較はおかしくないですか?

厚労省の見解

厚労省資料:000843700.pdf (mhlw.go.jp) p20引用

●心筋炎関連事象に関しては、国内外において、報告頻度は稀ではあるものの、2回目接種後数日以内に発症する若年の男性での報告が多く、その因果関係が疑われてきた。

●国内の報告では、ファイザー社ワクチンにおいては20歳代男性の報告頻度が高く、武田/モデルナ社ワクチンにおいては10歳代及び20歳代男性の報告頻度が高かった

●一方で、国内外の報告によると、若年者においても、ワクチン接種後に心筋炎を発症する確率は、COVID-19感染症後に心筋炎を発症する確率と比較して低い

●また、循環器の専門家によると、ワクチン接種後に発症する心筋炎は、COVID-19感染症後と比較して軽症であるとされており、国内の心筋炎関連事象疑いの報告事例においても、因果関係が疑われている若年男性の多くの事例について、軽快又は回復が確認されてきた

●これらの状況を踏まえ、前回の審議会においては、国内の接種状況を踏まえつつ、国内の心筋炎関連事象疑い報告の状況や海外における報告状況を注視していくとともに、最新の情報の周知及び注意喚起を行っていくこととし、COVID-19感染症によるリスクと比較して、接種によるベネフィットが上回ると考えてよく、若年男性も含め、全体としてワクチンの接種体制に直ちに影響を与える程度の重大な懸念は認められないとしたところ。


検証の結果、副作用のリスクよりも、接種のメリットの方が大きいので、引き続き、10代・20代の男性は接種を推奨します、という事のようです。仮にコロワクの副作用で心筋炎になっても、コロナ感染による心筋炎に比べたら稀ですし、軽症で済みます、だそうです。そして、10代・20代の男性は、希望する方にはファイザーをお勧めします、との事です。(厚労省資料

ファイザーね…。とっくの昔(6月頃)に、イスラエルで『ファイザー製のワク接種後、若い男性に心筋炎発症の恐れがある』という報道がされてますがね…。

そして『副作用による心筋炎は軽症』との表現。過去に厚労省は、

心筋炎が起きた場合、心不全で70%が死に至る

と回答された?少なくとも、そういった事が示唆されるような事を記載した資料を出していたようですけれども…。その資料は今現在は削除されているようですが…。

詳しくは『泣いて生まれてきたけれど』さんのブログにあります👇

数字のトリック、資料削除…。

では、今日はこの辺で。。。

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